世界自動車博物館巡り 29 ( シュツットガルト近郊のベンツ300SL工房見学記 )

自動車遊び 追求人  星埜 道夫

person in pursuit of the pleasure of the car

筆者紹介

星埜道夫

略歴

1948年7月生      横浜生まれ 本籍:東京都

0歳~5歳         東京都町田市在住

5歳~中2         埼玉県さいたま市在住

中3~高3        栃木県宇都宮高校在籍

1974年~2008年トヨタ自動車株式会社在籍      

        ・主に海外生産畑を担当、長く海外生活を送る

2008年~2016年  曙ブレーキ工業在籍

        ・研修インストラクターとして人材育成に活躍

2016年~     自動車遊びに専念

        ・(小型高性能車大好きフリーク)

趣味          

   読書、音楽鑑賞、自動車遊び、モノ作り

会社時代のキーワード 

 着眼大局・着手小局

シュツットガルト近郊のベンツ300SL工房見学記

<シュツットガルト>

ポルシェやベンツの博物館を堪能した後、ミュンヘンに向かって移動を開始しました。シュツットガルトは産業都市らしく、落ち着いた感じの街並みと工場のコントラストがきれいな街でした。

前夜、晩飯を食おうと宿近くでレストランを探してうろうろしているとトラバントに遭遇!そういえばデズニーの映画で旧東ドイツから気球で西側に亡命してくる話でトラバントが活躍していたことを思い出しました。

<ベンツ300SL工房>

何時ものようにナビの近郊探索機能で「クラシックカー」とサーチしてみたらM&Mと言うベンツ300SL工房が出てきたので早速寄り道。

ファミリービジネスらしくガレージを中心に駐車場を配した工房でした。声をかけて話を聞こうとしたのですが「一般見学客はお断り」と素気無い反応。商売になりそうもない東洋人の訪問を遠慮するのも当たり前!勝手に外廻りを見て回りました。

店内にはボディ・ゲージなどが並べられ300SL工房らしく整っていました。 外に置いてある車も含めて全部で18台の300SLを確認!こんな貴重な車が18台も!あるところにはあるんですね! でも本物なのかしら? オリジナル一台を四分割して、それぞれ本物として売る商売があると聞いたことがあります。

<メルセデス・ベンツ300SL>

<メルセデス・ベンツ220Aカブリオレ>1950年頃

<メルセデス・ベンツ190SL>1963年頃

<その他駐車場>

<自動車展示考察>

コロナ騒ぎで新しい取材ができないので、細かい題材の記事になってきています。コロナ休暇?の機会に少し自動車の展示について独断と偏見で書いてみたいと思います。

やっぱり車と言うのは動いていないとただの物体ですね。私なりに広義の博物館(車を見る機会を提供してくれる場)を分類してみると:

  • 商売型

今回の300SL工房とか、第5弾の独クラシック シュタット レマイズの様に商売対象として実際に動く車が見られるもの。

*第5弾独クラシック シュタット レマイズ

*第8弾レースレトロ

*第36弾ベンツ300SL工房

  • 文化材型

自動車文化を歴史遺産として見られるもの。そういえばドニントン・パークの展示は終了してしまった。

*第4弾ルマン博物館

*第10弾ヘインズ国際自動車博物館

*第18弾ドニントン・パーク

*英国National Motor museum

*英国Coventry Transport Museum

*トヨタ自動車博物館

*日本自動車博物館

  • 企業遺産型

自動車メーカーの企業遺産が見られるもの

*第6弾ポルシェ博物館

*第12弾アストンマーチンヘリテージトラスト

*第13弾ブガッティ トラスト 博物館

*第15弾ベンツ博物館

*第17弾Ford博物館

  • 個人の趣味型

結果的に「ある個人・団体」の趣味に従って集まった車が見られるもの

*第2弾モンテカルロ・ラリー・クラシック

*第7弾レーン自動車博物館

*第16弾カナダ個人博物館

*第30弾フランスのシトロエン同好会

*第22-29弾モンタレー カーウィーク

*第31-34弾グッドウッドリバイバル

*岐阜県土岐市駄知の自動車館

筆者個人としては個人の趣味型が圧倒的に面白く、次いで商売型。企業遺産型も面白いが収集・管理の主体となる人が協力にテーマを引っ張っていないと単なる雑談会。これって自動車開発のチーフエンジニアの役割と似てますね

一番つまらないのが文化財型。「一杯並べておいたので、見学者各自の琴線に触れるものがあれば幸せです!」のあなた任せ!

*最初は自動車文化を公平に見せようとしていたT自博物館も、最近は倦怠気味、なまじ広々と展示している(展示台数が制約されている)だけに私自身の琴線に触れる展示車が少なく残念。

<本稿完>

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