世界自動車博物館巡り 30 (BMWミニ博物館)

自動車遊び 追求人  星埜 道夫

person in pursuit of the pleasure of the car

筆者紹介

星埜道夫

略歴

1948年7月生      横浜生まれ 本籍:東京都

0歳~5歳         東京都町田市在住

5歳~中2         埼玉県さいたま市在住

中3~高3        栃木県宇都宮高校在籍

1974年~2008年トヨタ自動車株式会社在籍      

        ・主に海外生産畑を担当、長く海外生活を送る

2008年~2016年  曙ブレーキ工業在籍

        ・研修インストラクターとして人材育成に活躍

2016年~     自動車遊びに専念

        ・(小型高性能車大好きフリーク)

趣味          

   読書、音楽鑑賞、自動車遊び、モノ作り

会社時代のキーワード 

 着眼大局・着手小局

<BMW博物館内のミニ博物館>

ドイツ ミュンヘンのBMW博物館の一角で「ミニのコンセプトと将来形」と言った感じの展示コーナーがあります。

英国(Britishness)の塊の元祖ミニの栄光を、BMWが引き継いだミニの展示です。

<復習:ミニの歴史?>

デザイナーは有名なアレック・イシゴニス。 手書きのアイディアスケッチが面白い。

元祖ミニの生まれ(発売)は1959年。1956年のスエズ動乱のあおりで石油価格が暴沸!英国の大衆層がそれまでの小型自家用車を維持できなくなりバブルカ―に移行する動きに対抗してローバー社が開発。

英国自動車産業の衰退の波に翻弄されつつ1959年から2000年まで生産された長寿モデルです。

<革命的な格安大衆車>

Aシリーズエンジンを義務つけられた開発、ラジエーターの置き方だとかラバーコーンのリアトレーニングアームのリアサスペンションとか、スエズ動乱後の格安大衆車を目指した設計が、今でも通じるゴーカートみたいなハンドリングモデルをうみだした偶然?もきちんと展示。

<元祖ミニ バリエーション>

ミニ・モークからショートWBオープンまで、キャンピングカーまでそろっていたとは! The Italian Jobもしっかりと確認。

<モンテカルロラリーを制したミニ>

ホプカープ(1964年、65年)アルトーネン(1967年)のモンテカルロラリーの栄光の戦歴もばっちり確認。 レースはいつの時代にもヘリテッジの象徴。 

<BMWミニの開発ストーリー>

Britishnessをマーケッティングに活用したBMWミニ。 ミニと言う名前ですが実際はとても大きい! Britishnessの栄光をBMWがマーケッティング戦略として活用しているさまがよくわかる展示です。

<BMWミニ バリエーション>

BMWミニも元祖同様 たくさんのバリエーションが。 街で見かけるBMWミニの塗装のバリエーションの多いこと! 生産工場は大変だろうね。

<考察>

Britishnessの権化、その伝統を引き継ぐBMWミニ?の正当性をドイツと言う場で論理付けようとの努力が感じられる展示でした。 2灯丸目とフェンダーラインを共有すれば大きなボデーもミニに見える?ご苦労様。 筆者の目には元祖ミニとBMWミニは全く別の文化に見えてしまいます。そういえば「ミニは小さな高級車、決して質実剛健安価さを売りにしないマーケッティング」は自動車業界のマーケッティングをかじる人たちの常識でしたっけ

<本稿完>

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