全長3.82mでオリジナルのプロトタイプはスパイダー・ボディーだったそうです。
展示されていたのはエトール・ブガッティのスケッチを基に後年地域の工業専門学校生が作ったクーペ・アトランティーク風のアルミ製のクローズドボディです。
1963年にホンダのS500/T360が発売され、その精緻な531cc/354cc DOHC4気筒エンジンが「宝石のようなエンジン」として話題になり、S600をモナコのグレース王妃が買っただとか有名になったわけですが、それより20年前に318cc4気筒4バルブエンジンを造ろうとしたなんて、小型高性能車フリークの私Mic Sejaとしてはうれしい限りです。ホンダのT360トラックが354ccDOHC4気筒だったけど、それより小さい318ccで4バルブ!しかも各ポート独立のエキゾースト・マニフォールドが泣けてきますね!超うれしい!運転してみたい!
5)スタッフの方への質問
昼飯のパンをかじっていたスタッフの方に「質問していい?」と聞いたら、イギリスの人らしく「サートンリィー」と言ってくれたので質問をぶつけてみました。
Q:マイクロカーの企画はどんなもの?(Mic Seja)
A:当時世界的に大衆車開発の機運が高まり、ブガッティもその流れに乗ろうとしたものだけど、どう見ても安く作れる設計ではないよね。お前にもわかるだろう?
Q:ブガッティの工場はフランス(ワインで有名なアルザス)にあったはずだけど、どうしてこんなに図面がここにあるのですか?
A:ブガッティ・オーナーズクラブが集めたもの。図面を基にオーナーズクラブとして今でもスペア部品を造っているからね。
Q:噂ではそのスペア部品を使ったレプリカがたくさん走っているというけれど?
A:それは否定できない。でもブガッティ・オーナーズクラブのメンバーは皆さん紳士だからクラブ関係の車は問題ないよ。
6)謎の試作車
ブガッティ・トラストの隣にある有名なプレスコット・ヒルクライムのコースも見せてもらった後(コース見学記は次回に)その晩の宿泊地であるミッドランドに向かって走り出しました。来た時に走った田舎道を抜け、M6に出てしばらく、ちょうど夕方のラッシュに重なり結構な通行量。隠しカメラのスピード違反に捕まらないように慎重に走っていたら、ローバーらしき迷彩カモフラージュ車に遭遇。何となく得した気分になれました