ヨーロッパ、自動車博物館巡り4

自動車遊び 追求人 星埜 道夫
person in pursuit of the pleasure of the car

パリ郊外のレストア・ショップ訪問記

<パリのクラシックカー事情>

平日は実用車ばかりのパリの街中も、週末ともなればフェラーリだとか見ることが出来るので、それを商売とした店があるはずなのですが、インターネットで調べても中々見つかりません。多分フランス語でないと見つけられないのでしょう。

目玉のレトロモビルの見学を終え、夕刻の帰国フライトまで時間があるのでホテルで寝ていようかと腹をくくっていたら、パリ在住の友達のOさんが「最近できたらしい店を見つけたので行きましょう」と誘ってくれました。

車のナビを頼りに幹線を外れた郊外の道をしばし行くと、目指す道が閉鎖!どうも新興工業団地で道が頻繁に変わっているらしい。よくわからないので強引に閉鎖ブロックを突破しポプラ並木をしばし行くと煙突のある建物が見えてきました。塗装工場の煙突に違いないと目算。

近くに行ってみるとインターホーン付きのゲートで行き止まり。インターホーンのボタンを押せども押せども何も起こらない!と言うことでいつもの通り「常識知らずの東洋人」に化けてゲート突破。

玄関を入ると、そこにはレトロモビルに出品されていたポルシェ911がデデーンと置かれ、奥には色見本。店の名前は「Lady Art Car」!

<玄関>

親父さんらしき人が出てきたので取り敢えず英語で「日本から来ました。有名なパリのレストア・ショップを見せてもらいたくてやってきました。」と自己紹介。幸い英語が通じ、見学許可。ショップの概要を説明してくれたうえで、「勝手に見て回っていいよ」と許可をくれました。

<ショールーム>

玄関すぐ横がショールームの様子で、ポルシェとトライアンフが置いてありました。値段がついているので売り物のようです。言葉のせいか「受託販売車なのか、中古販売なのかはっきりしませんでした。

<車置き場>

壁を超えるとファセルベガが二台!そのほかポルシェ356、911、ジャガー、サンビーム・・・・。修理待ちなのか?受託車なのか、ただ置いてあるのか?誇りを被った車もあり素性はよくわかりません。ファセルベガを2台いっぺんに見た経験なく感激しました・

<リペア・ショップ>

分解エリア・車体エリア・塗装エリア・組立エリア・内装ショップを順番に見せてくれました。

<雑感>

数年前にドイツでベンツ300SLがレストア中を含めて15台!くらいあるのですが、ガードが固く「常識知らずの東洋人」効果もありませんでした。完全にビリオネアの世界、貧富の分断を鼻歌に窓から眺めるだけだったのですが、新しいと言うことも含めて開けっ広げなLady Art Carでした。でもこれで商売になるのかしら?

本稿完

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